2015年 04月 01日
Peony(シャクヤク)の様子とその病気のことなど |
芽が出始める頃から、こちらは通常雨降りの日が多くて(というか、いつも湿った状態か霧雨状態)、ピオニ―はボトリチス菌がおこすBotrytis blight(灰色かび病)にかかりやすくなります。だから雨に濡れないように、こうして上の部分にカバーをつけることにしてみました。見た目は格好悪いですが、病気を防ぐためです(汗)。
ピオニ―は比較的、色々なfungal leaf spots(菌類が原因の葉っぱの病気)があらわれやすいのですが、見た目を気にしなければ株自体にダメージを与えるようなひどいものは少なく、観賞用としての商品でなければ敢えてコントロールする必要もないそうです。
でも、このボトリチス菌がおこす灰色カビ病は若い芽がでて10~15センチくらい成長したかと思うと、茎が伸び始めている地上部のあたりが腐り始めて、ある日ぽっきり折れていたりとか成長しなかったりする、といった困った病気のひとつです。
植物が病気になるには様々な原因がありますが、植物の病原体の中で最も数が多いのがfungus(菌類)。植物にダメージを与える種類としては、実に8000以上あるそうですよ(怖)。
菌類は自然界の中で様々なものを分解してリサイクルしてくれる価値ある存在なのですが、一方こうして病原体ともなる種類も多いです。
マスターガ―デナ―のクラスでは、たとえ植物が病気になっても、虫に攻撃をうけても、私達は自然に対して戦うことではなく、できるだけ自然とともに働くことをならいました。全てをコントロールしようとするのではなく、どうにか自然とともにやっていく、ということ。
そのためには植物を観察することはとても大切。
植物病理学や植物の病気診断方法を習ったばかりの頃は、「あれも、これも、みんな病気だよっ~!」って自分の庭の植物を観察して真っ青になったことも(爆)。それでも我が家の庭は、営業用の庭ということでもないのだから、これはこれでもよいのか、と。
ただ病気が蔓延しないように剪定バサミは使用中も必ず消毒したり、病気の葉っぱはとったり、落ちても地面に残さないようにしたり、とできるだけ防いだりの努力はしています。
マスターガ―デナ―のクラスで繰り返し聞かされる言葉は
「right plant,-right place(正しい植物を、正しい場所へ)」
つまり植物にも適材適所があるということです。
植物はその生育環境に適した場所で育てば、丈夫に成長します。外界、つまり環境から受けるストレスが減ることになりますから。
そう考えると、芽出しの季節に雨がとっても多いこの地ではピオニ―は無理かも、、、とも思ったりもするわけですが、でも好きなんだからしようがない(笑)。
だったら、できるだけ植物が病気になりにくい環境をつくってあげようではないか!
と試行錯誤中の庭主であります。
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by wilmslow
| 2015-04-01 09:37
| マスター・ガ―デナ―